予防はマイナス1歳から

生まれてすぐの赤ちゃんのお口の中にむし歯菌はいない

むし歯になる原因をつくる菌であるむし歯菌(ミュータンス菌)は、生まれてすぐの赤ちゃんのお口の中にはいません。実はむし歯菌は、お母さんや、家族の人の唾液から感染します。むし歯菌がいなければむし歯になることはありません。

むし歯菌は歯の無いところでは生息できない

歯がまだ生えてきていない時期には、お母さんからむし歯菌が入ってきたとしても、お口の中に生息し続けることはできません。つまりむし歯菌への感染リスクは、歯が生えてからとなります。

感染の窓と呼ばれる時期は特に要注意

むし歯菌への感染リスクは、歯が生えてからとなります。そのため、1歳7ヶ月~2歳7ヶ月は「感染の窓」とよばれ、注意が必要な時期です。

むし歯菌に感染する時期が早いとその分だけむし歯菌も増えてしまう?

むし歯菌に感染する時期が早いほど、お口の中に住むむし歯菌の数が多くなるといわれています。逆にいうと、感染が起こったとしてもその時期を遅くすることで、むし歯菌の数を少なく、むし歯になりにくくすることができます。お母さんのむし歯菌が多いほどお子さんのむし歯菌も多いという調査結果もあります。

お母さんのむし歯菌の量が子供のむし歯菌の量に影響

むし歯の多いお母さんから生まれてきた赤ちゃんは、むし歯の発症率が高くなる傾向にあることがわかっています。 このことからも、子供のむし歯菌感染リスクを減らすためにできる最も効果的な方法として、お母さんのむし歯は、できれば妊娠前に全て治しておくことをおすすめいたします。

むし歯があってもきちんと治療することで効果

スウェーデン・イエテボリ大学での研究によると、口中にむし歯菌がたくさんあるお母さんの場合でも、歯科医院でのむし歯治療や歯のクリーニングなど、適切な処置を受けることで、子供のむし歯菌の感染率が大幅に下がり、むし歯の有病者率も大幅に下がったことがわかりました。